また1からこつこつと

最高はひとつじゃないと信じてまたがんばります。

柏市の公立小学校でプログラミング教育がはじまる

7月22日(金)に柏市長が記者会見にて「2017年度からすべての公立小学校でプログラミング教育を導入する」と発表した。
詳しくは以下の報道資料をお読みください。

http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p036180_d/fil/July_pless1.pdf
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p036180_d/fil/July_pless1-2.pdf

僕はCoderDojo Kashiwaを4年間続け、のべ500人以上の子どもたちを教えてきた実績を買われて現在教育委員会のプログラミング教育推進チームに入っている。具体的な内容を作った。
公教育におけるプログラミング教育導入は実際にやってみないとわからないことはたくさんあると思う。

柏市の事例がおもしろいなと思うのは以下のとおり。

IT支援アドバイザー制度

これは柏市だけではなく多くの自治体に導入されている制度で、先生方だけでは抑えきれないICT教育に関して教育委員会がアドバイザーチームを編成して各学校をサポートするというものである。柏市は現在でもこの制度がしっかりと機能している。今回のプログラミング教育事業も、このITアドバイザーを中心として行うことが決まっている。
現在軌道に乗っている事業に乗っかってしまえばよかったので、柏市の場合は比較的導入しやすかった。

昭和の時代からやっていたプログラミング

昭和62年、柏市立田中北小学校ではLogoWriterを用いたプログラミングの授業が行われていたらしい。僕も今回かかわらせてもらってはじめて知ったのだが、プログラミング教育に関する知見は昔からあったそうだ。
本日行われた教員研修でも当時田中北小学校の児童で今は先生になられた方や、その当時新任で授業をお持ちになられていた先生が何人かいらっしゃった。これはすごくおもしろいなとおもった。やはり当時のワクワクした思いなどは大人になってもまだ覚えているということで、僕たちが今後すすめていくプログラミングの授業もみんなの心に残るようなものにしなければならない。

学校で完結しないことをあらかじめわかっている

今回の事業では小学校4年生の2コマを確保して、プログラミング学習の機会を提供しようとしている。しかし、やはりこれでは不十分である。これは教育委員会側も十分承知していることであるが、これ以上のコマ数を全学校で確保するのはかなり難しい。ここで、CoderDojoの出番である。CoderDojo Kashiwaのような地域でプログラミングをすることができる場所の紹介を授業中にすることで、授業を通して興味をもった子どもたちが更にできるような環境を提供することができる。
ということは、CoderDojo Kashiwaは受け入れる体制を整えなければならないということで、来年の4月に向けて鋭意準備中である。
また、家庭で継続して行うことを想定してツールをScratchに設定した。Scratchならば家のパソコンですぐに続きをはじめることができる。
本当はRaspberry Piなどを導入したほうがほんとうの意味で家庭ですぐにできることにつながっていくのだろうなとは思っているが、初年度はまずはScratch2.0でやってみる。

そして、アウトプットの場としてプログラミングコンテストを実施することも決まっている。
どのような形式で行うかはまだ決まっていないが、来年度の2月にはやる。


自分は大学の教育学科におり、初等教育を専門的に学んでいるので、今回の経験はとても素晴らしい物になっている。
と同時に、求められることも多くなっているので、もっとサクサクといろいろなことをこなせるようになっていきたいものだ。
また続報がでたらこのブログでもとりあげることとする。