また1からこつこつと

最高はひとつじゃないと信じてまたがんばります。

ScratchDay 2018 in Kashiwa 開催レポート #SD2018Kashiwa

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ScratchDay 2018 in Kashiwa 今年も無事に開催できました🎉 ご協力頂いたすべての皆様、ご参加くださったすべての皆様、ありがとうございました。

今年の振り返り記事は、僕がメインに担当していたセッションについて書きます。

セッション①:企業と教育はどうあるべきか

今回スポンサーとして参加してくださったアイオーデータの宮下さんをお招きして、「企業と教育はどうあるべきか」をテーマにトークセッションを行いました。 宮下さんやアイオーデータの皆様とは、今年に入ってから様々なイベントでお会いしており、今回はぜひ一緒にやらせていただきたいと思いオファーさせていただきました。 f:id:mjk0513:20180611133921j:plain

教育領域とIT領域の親和性を高めるためにはどうすればいいのかずっと考えているのですが、ユーザの声を聞くというのは当たり前のことだけではなく、お互いがお互いへのリスペクトを怠らないというのが大切だと思っています。 今回のセッションでは、まさにそのような話になりました。現場で使えるプロダクトをどうやってつくるかは常に課題としてあり続けているとのことです。

また、今のプログラミング教育がブームになっている現状についても企業の立場から意見を頂きました。私たちがいまやらなければならないことは、2020年を乗り越えることであり、プログラミング教育をブームではなく文化として残すくらいの気概を企業が持つことが大切だが、それができる企業がとても少ないことが問題だとのことです。 自分も正に同じことを思っています。2020年以後の業界はどうなるのか、楽しみでもあり怖くもあります。 最悪なシナリオが遂行されることのないよう準備していく必要がありそうです。

セッション②:学校とプログラミング教育

今年も、昨年度まで柏市教育委員会の副参事であり、今年度より柏市立手賀東小学校の校長先生になられた佐和伸明先生にご登壇いただきました。また、今年は柏市のプログラミング教育の中核を担っている柏メディア教育研究会の青木先生、露木先生にもご登壇いただき、それぞれの実践についてお話していただきました。

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佐和先生からは、柏市でのプログラミング教育一般の話を。 柏市では、2017年度から市内にある42校すべての公立小学校でプログラミング教育をスタートさせました。昨年度やってみたところ、大多数の児童がプログラミングの授業にポジティブな反応を示していることがわかりました。この授業は総合的な学習の時間に行っているので、文部科学省が示しているような教科の中でのプログラミング教育は全学校でできていないのが現状です。メディア教育研究会では昨年度プログラミング教育の手引きに示されているA分類の内容を中心に研究授業をしてきました。次のフェーズは、これをすべての先生たちができるようにすることです。

青木先生からは、自身の学校で取り組まれている特設クラブ活動「コンピュータ部」についてお話いただきました。 青木先生の学校では、今年度から特設クラブ活動(中高でいう部活)としてコンピュータ部が発足しました。コンピュータ部なのですべてプログラミングをするわけではありませんが、かなり多くの部分をプログラミングをする時間にしているようです。小学生向けのプログラミングコンテストに出場することやWhy?大喜利に参加することを目標に、日々活動しています。 また、それ以外にも、運動会の案内をコンピュータ部が作ったり、校内の掲示物を作ったりするなど、コンピュータを使った様々な取組みをされています。 僕は個人的にこの案内を作るプロジェクトはとてもいいと思っています。コンピュータを使ってアウトプットしたものが、誰かの役に立っていることを体験するのは素晴らしいことです。

露木先生からは、教科の中でのプログラミング教育についてお話していただきました。 小学5年生の算数 正多角形の作図部分をやってみたところ、多くの児童が積極的に授業に参加し、お互いに教え合う姿が見えたとのことです。コンピュータ教室で行う授業が珍しいというのもありますが、やはりプログラミングが持つ力はかなりありそうだという結論に至りました。 また、電子黒板などのデジタル教材についても話がすすみ、デジタルとアナログの二項対立になることをやめなければならないという議論になりました。Information Technologyという意味で言えば、黒板だって紙だってITです。タブレットなどとの違いはテクノロジーの差です。お互いのいいとこどりをしてよりよい姿を目指していこうという結論に至りました。

セッション③:Lifelong Kindergarten の読書会

今年のScratchDayには絶対に欠かせないと思っていた、Lifelong Kindergartenの読書会。 タイムテーブルの都合上、少ししか時間を確保できなかったのですが、最も大切だと思ったエッセンスだけを抽出してお話しました。 iPad Pro に Apple Pencil で書きながらやったので、そのメモを公開します。 f:id:mjk0513:20180611140954p:plain f:id:mjk0513:20180611141033j:plain f:id:mjk0513:20180611141046j:plain f:id:mjk0513:20180611141100p:plain

僕はこの Creative Learning Spiral や4つのPといった考え方がすごく好きで、 CoderDojo や自分のワークショップでもできるだけ取り入れていこうとやっています。 4つのPを初めて知った時、これは完全に自分に当てはまると思いました。 Project, Passion, Peers, Play の4つを上手く獲得していくと、創造的な思考ができるというのはかなり納得できる部分が多いです。

その他

最後に打ち上げの様子を載せておきます。皆さん本当にお疲れ様でした! f:id:mjk0513:20180611141531j:plain f:id:mjk0513:20180611141609j:plain

そして、これでようやく地元系のイベントが終わったので、 DojoCon Japan 2018 の準備に本腰入れて取り組めます。 8月25日(日)は日本橋でお会いしましょう。 dojocon2018.coderdojo.jp